大学生の昼弁当の画像解析による栄養バランスの検討

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  • Examination of the nutritional balance using the image analysis of the lunch

抄録

【目的】今日、日常食として昼弁当が幼稚園児から学生・社会人まで普及している。そこで、大学生の昼弁当の実態を調査する目的で、各自の昼弁当をスマートフォンのカメラで撮像し、ネット経由で送信してもらい、コンピュータ処理することで、色数による栄養バランスの評価や飯のエネルギー量の推定を試みた。<br>【方法】当該大学の学生60名(男:5名、女:55名)に、2012/11/26~12/14の期間で2回、昼弁当を撮像(全画像データ数:116)してもらった。栄養バランスは、各画像の主食、主菜、副菜の領域を抽出し、各領域の画素数を求めた。各領域の色調は目視で6色(赤、黄、緑、茶、白、黒)から選択した。21個の弁当の実測値の飯の量W、平均深さh、比重d=1、画像計測で求めた表面積Sを用いて平均充填率εをW/(S*h*d)の平均で求め、そのεを用いて、すべての弁当に対して式W=ε*S*h*d(S:画像計測値)でWを求めエネルギー量を推定した。画像計測にはPhotoshopを用いた。<br>【結果】各弁当に対して、主食、主菜、副菜の比率をx≡主菜/主食、y≡副菜/主食として求めると、弁当箱法の黄金比3:1:2を満足する弁当はx0=1/3, y0=2/3となる。(X≡x-x0, Y≡y-y0)の散布図を描くと、第4象限にデータが集中していた。すなわち、主菜が多く副菜が少ないことが認められた。また、色数から主食・主菜・副菜の組み合わせがすべてそろっている弁当の割合は、2色の時は40%、3色の時は85%、4色の時は91%と色数とともに増加傾向であった。飯のエネルギーの推定量は、重量(実測値)と画像解析から求めた表面積と弁当の高さに乗じて体積を算出し、1cm3を1gとして重量を推定し、充填率は57%用いた。その結果、主食のエネルギー推定値はおよそ250~350Kcalであった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205692031360
  • NII論文ID
    130005481267
  • DOI
    10.11402/ajscs.26.0_141
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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