岩手県における行事食に関する実態調査

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タイトル別名
  • Research of dishes for special occasion in iwate prefecture

抄録

目的・年中行事や通過儀礼の際のハレの日の食事は、日本各地で様々な形で伝承されてきた。しかし近年では核家族や食の簡便化が進み、行事食の伝承が減少の傾向にある。2009年日本調理科学会特別研究「調理文化の地域性と調理科学・行事食」における共同研究の一環として、岩手県の調査結果から現状を把握し世代間やその他属性による違いを明らかにすることを目的とした。方法・岩手県県南と県北の短期大学の学生と一般(学生の親または祖父母、親戚)を調査対象とし、2010年3月、日本調理科学会の調査票を用い、自記入方式によるアンケート調査を行った。県南短期大学は113名(学生87名、一般26名)、県北短期大学は57名(学生32名、一般25名)計170名の回答があり回収率は56.3%だった。結果はすべての項目について単純集計を行った。学生・一般と年中行事・通過儀礼の認知率・経験率、年中行事食・通過儀礼食の喫食経験率との関係について、調査対象者の属性と年中行事・通過儀礼の認知率・経験率との関係についてクロス集計を行った。結果・年中行事のうち主要に認識されていたのは「正月」「節分」「クリスマス」通過儀礼では「葬式」「誕生日」「七五三」であった。年中行事の認知率は17項目中5項目、経験率は4項目について、通過儀礼の認知率は13項目中6項目、経験率は9項目について、一般の方が学生よりも認知率・経験率が有意に高かった(χ2検定P<0.05)。年中行事、通過儀礼の食品79食品中18項目について、一般と学生の喫食経験率に有意な差があった(χ2検定P<0.05)。その他の属性のうち「男女の別」「調理を担当しているかどうかの別」に認識率・経験率の違いがみられた。 

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205692780672
  • NII論文ID
    130005044076
  • DOI
    10.11402/ajscs.24.0.71.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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