米粉を用いたスポンジケーキの適性焼成温度の検討

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タイトル別名
  • Studies on the proper burning temperature of sponge cake

抄録

目的】薄力粉を用いる膨化調理では薄力粉を米粉に代替することが可能であり、スポンジケーキもその一つとしてこれまで多くの研究が行われている。しかし、焼成温度に注目した研究は見当たらないため、本研究では米粉スポンジケーキの焼成温度による影響を膨化率、物性および官能評価等から検討した。<BR>【方法】米粉は2009年度産米「あさひのゆめ」のロール法(R)および気流粉砕法(RV)で製粉((株)波里製)の2種とし、比較として薄力粉(日清製粉製)を用いた。その他、無塩バター(雪印乳業製)、上白糖(三井製糖製)、卵は市販品を使用した。スポンジケーキはバッター調製後150~180℃のガスオーブンで焼成し、菜種法による膨化率、クリープメーター((株)山電製)による破断特性および評点法による官能評価を行った。<BR>【結果】米粉スポンジケーキは薄力粉に比べて、きめが細かく、表面の焼き色や焼き縮みが少なく、破断エネルギーは小さかった。また米粉スポンジケーキを150~160℃で焼き上げた場合、180℃で焼成したものに比べて厚みは大で膨化が良く、破断応力、破断エネルギーは小さかった。焼成温度による官能評価では、150℃で焼成した米粉スポンジケーキは焼き色、硬さがなく、飲み込みやすさ、しっとり感および総合評価の項目で好まれる傾向を示した。150℃と180℃で焼成した米粉および薄力粉ケーキの官能評価では、150℃で焼成した米粉ケーキが弾力性、しっとり感、総合評価の項目で有意に好まれた。製粉法の違いでは、気流粉砕法はロール法に比べて膨化が大できめが良く、しっとり感があり、特に150~160℃で焼成したケーキの膨化およびきめが良く、官能評価でより好まれた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205693231488
  • NII論文ID
    130007016087
  • DOI
    10.11402/ajscs.23.0.16.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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