ヒト前骨髄性白血病細胞(HL-60)に対するベゴニアのアポトーシス誘導作用

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タイトル別名
  • Apoptotic-inducing activity of Begonia semperflorens-cultorum of human promyelocytic leukemia cells (HL-60)

抄録

【目的】食用花を用い、アポトーシス誘導作用を有するか探索、アポトーシス誘導作用が認められたサンプルに対し、アポトーシスの実行機構の枠組みであるカスパーゼ活性化経路の確認を行った。その中で生育環境を整えれば、ほぼ一年中咲き続けられるベゴニア(Begonia semperflorens-cultorum)を試験対象とした結果を報告する。【方法】試料に対し、抽出濃度が100mg/mlとなるように1%ギ酸溶液を用い、4℃で24時間、静置、遮光の条件下のもと抽出溶液を調製した。ヒト前骨髄性白血病細胞HL-60 (2.5×105cells/ml)に対し、食用花抽出物の最終濃度が0.1%、0.5%、1%となるように添加されている状態に調整、1、3、6、24時間培養を行った。コントロールは1%ギ酸溶液のみを添加したものとした。抽出物添加直後も加え、各時間帯において細胞状態を観察した。DNA抽出、1.5%アガロースゲル電気泳動、DNA蛍光染色を行い、生存細胞数はMTT細胞数測定キットで調整し、570nmで測定、カスパーゼ3活性経路の確認はCaspase-3 Colorimetric Activity Assay Kitを使用、405nmにて検出した。【結果】花弁色4種にアポトーシス小体が観察でき、アポトーシスに特徴的なDNAのヌクレオソーム単位での断片化を測定した結果、食用花抽出物濃度が1%に添加されている状態の3、6時間後に特にDNAの断片化を誘導することを明らかにした。生存細胞数増殖では、食用花抽出物濃度が0.5%と1%に添加されている状態の6時間後ではコントロールを100%とした時の生存率は約56%、9時間後では約62%、12時間後では約11%となった。カスパーゼ3の活性では、1%添加物で添加6時間後には減少していることから、1、3時間後に増加しピークに達していると示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205693777024
  • NII論文ID
    130005481309
  • DOI
    10.11402/ajscs.26.0_197
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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