Time-Space, the Environment, and Emotion
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- Nonaka Kenichi
- Rikkyo Univeristy
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- Yanahara Nozomi
- Manga Artist
Bibliographic Information
- Other Title
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- 時空・環境・感情
- The Potential of Manga and Illustration for Effectively Presenting Geographical Issues
- 地理学的課題を伝えるための漫画・イラスト表現の可能性
Abstract
本研究は、地理学的な研究課題において重視される時間・空間・環境とその主体(行為者)を、一般読者に効果的に示すことを試みるものである。<br> 地理学の研究課題の成果を示す上で、図を用いることは通例である。研究対象の時空間的把握、人間と自然とを総合的に含めた環境やそれらの要素間の関係性が、分析され、解釈された成果は地理学のオリジナリティとして重要である。しかし、もっと一般の人々に対して、社会における地理学への関心を高め、かつ、社会に有用であることをアピールし、さまざまな現場で実践的に活用されるためには、専門論文や専門書に用いられるような専門的知識があることを前提とした図ばかりでなく、地理学的な方法や視点を、わかりやすく、かつ、関心を高め、親しみやすく描くことが必要である。<br> 発表者らは、これまで自然−人間関係を効果的に示すために、イラストの効果的な利用と漫画の技法を適用した「地理イラスト」として1枚の図で表現することを提唱し(Nonaka&Yanahara 2008)、論文や地図等で実践してきた(野中編2009、野中・柳原2007、2008、2009など)。<br> 今回、『虫はごちそう!』(小峰書店2009年刊)では、小学校高学年~一般向けの単行本として、世界各地の昆虫食用慣行を軸に人々の暮らしや生活環境を、文章・写真による説明とともにイラスト・漫画によって表現することを積極的におこなった。<br> この報告では、1)活動の時空間的連続行為の説明、2)生業活動を含んだ地域概観、3)人間−自然関係のさまざまな行為に生じる感情、を表現する図・イラスト表現をとりあげ、時間・空間表現、視点の誘導を含めた方法と可能性について述べる。<br> 行為そのものに加えて、場面、空間的な広がり、行為の連続性やプロセスをわかりやすく述べるための要素の抽出、捨象と漫画表現技法の適用、限られた分量で説明するためのコンパクト化、とりわけ単行本ならではの紙面空間やページめくりを生かした図・イラストの活用法について検討を進めたい。
Journal
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- Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers
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Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers 2010f (0), 120-120, 2010
The Association of Japanese Geographers
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205694187264
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- NII Article ID
- 130007017235
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed