北太平洋高気圧の長期変動と日本の夏季降水量との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Long-term variability of the North Pacific subtropical high and its relation to precipitation over Japan

説明

本研究では,長期間のデータが存在する地上気圧データを用いて北太平洋高気圧の東西・南北変動を示す指数(NPSHI-Z・NPSHI-Mとする)を作成し,その変動と日本の降水量との関係について解析を行った.その結果,北太平洋高気圧は近年南西に変位しており,その傾向は1950年頃を境に強くなっていることがわかった.そこで,NPSHI-Z及びNPSHI-Mと日本の降水量との相関係数を1901-1950年(pre50)と1951-2000年(post50)について算出したところ,NPSHI-Zでは関東を中心に有意な正相関を示す地点が見られ,この地域では高気圧が東(西)に変位すると降水量が増加(減少)することがわかる.post50には西日本に有意な負相関を示す地点が確認でき,高気圧が東(西)に変位すると降水量が減少(増加)することになる.一方,NPSHI-Mではpre50には有意な相関を示す地点は見られないが,post50には本州以南で有意な負相関を示す地点が多く見られる.このことから,post50には高気圧が北(南)に変位すると降水量が減少(増加)することがわかる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205695174528
  • NII論文ID
    130007017770
  • DOI
    10.14866/ajg.2011s.0.213.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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