波形記録式航空機LiDARの波形データを利用した森林内の地形計測手法

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タイトル別名
  • The terrain measurement methods in the forest using full waveform airborne LiDAR data

抄録

【目的】本研究では,波形記録式LiDARデータを用いて森林内の地盤からの微弱なリターンパルスを抽出する手法を開発し,その効果を検討した。【方法】既往研究では,波形をガウス関数の足し合わせと仮定し,EMアルゴリズムでピークを抽出する手法が用いられている。しかし,EMアルゴリズムは初期値によって結果が異なること,複雑な波形データからはポイントを精度よく抽出できないなどの問題がある。そこで本研究では,正規化モーメントとEMアルゴリズムを組み合わせた手法を開発した。正規化モーメントを用いてEMアルゴリズムによるポイントの抽出結果を評価し,パルスの追加の有無や追加する初期値を判定することにより,初期値に対してロバストで,複雑な波形でも精度よくポイントを抽出することが期待できる。【結果】1m格子ごとに地盤データ欠測率を計算した結果,提案手法は従来法より約12%改善した。土地被覆ごとに見ると,裸地や落葉樹林では従来法でも地盤点が高密度に取得できているため波形データを用いる利点は少なかったが,混交林や常緑樹林では提案手法によって欠測点が減少し,より詳細な地形情報を取得することができた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205706275840
  • NII論文ID
    130005048555
  • DOI
    10.11519/jfsc.124.0.422.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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