<i>in situ</i>ハイブリダイゼーション法によるサクラてんぐ巣病菌<i>Taphrina wiesneri</i>の検出

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タイトル別名
  • <i>In situ</i> Visualization of <i>Taphrina wiesneri</i> in Cherry

抄録

 サクラてんぐ巣病の病原菌であるTaphrina wiesneriの生活環には不明な点が多い。罹病当年枝内ではこれまでに、芽の分裂組織と二次師部を伸展する菌糸が組織学的観察によって確認されているが、この菌糸がT.wiesneriである直接的な証拠はない。そこで本研究ではin situハイブリダイゼーション(ISH)法を用いて罹病当年枝内の菌糸がT.wiesneriであることを確かめた。28SrDNA内に存在するTaphrina属菌に特異的な塩基配列を用いてプローブTapD1/D2を作成した。これを用いて特異性試験を行ったところ、T.wiesneri を含むTaphrina属菌のDNAブロットでシグナルが得られ、サクラの内生菌のブロットからは得られなかった。このことから、TapD1/D2はTaphrina属菌に特異的に反応することが示された。そこでTapD1/D2を用いてISHを行ったところ、罹病葉ではT.wiesneri の脚胞からシグナルが得られた。また、罹病当年枝では芽の分裂組織を伸展する菌糸からシグナルが得られたことから、この菌糸がTaphrina属菌であることが確認された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205707403392
  • NII論文ID
    130005048839
  • DOI
    10.11519/jfsc.124.0.679.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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