湿地林における地表面メタンフラックスに林床植生と地下水位変動が与える影響

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タイトル別名
  • Effects of water table and forest floor vegetation on methane flux at wetland forest soil.

抄録

【目的】メタンは重要な温室効果ガスであり、自然湿地はその主要な発生源の1つである。湿地や水田では植物を介した放出がメタンの主要な経路となっており、湿地林においても、ヤチダモの幹からメタンが放出されていることが確認された。そこで、湿地林全体のメタン収支を把握するための基礎的資料として、メタンの地表面フラックスを観測した。【方法】北海道月形町の湿地林において、20m×60mの調査区を設定した。上木はヤチダモにオノエヤナギが混生し、下層植生はオニシモツケ主体のF群落とヨシ主体のP群落に分かれる。F群落、P群落それぞれにおいて、クローズドチャンバー法により2013年5月~10月に約1月間隔でフラックスを観測した。各チャンバー付近で下層植生を、調査区内の3点で地下水位を、1点で25cm深と50cm深の地温を観測した。【結果】F群落、P群落ともに、調査期間を通じて土壌はメタンをわずかに吸収していた。吸収量は7月に最大となり、P群落でやや少ない傾向が見られた。メタン吸収量の変動は地下水位とよく対応しており、好気的土壌の深さがメタン吸収量を規定していると推察された。 ※本研究は科研費(23380090)の助成を受けた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205708483968
  • NII論文ID
    130005474633
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_651
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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