森林土壌における炭素と窒素の分布傾向 -森林吸収源インベントリ情報整備事業の調査結果を用いた解析-
書誌事項
- タイトル別名
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- Distribution of carbon and nitrogen in Forest Soil -From the National Forest Soil Carbon Inventory-
説明
窒素は有機物の分解過程や植物の生長に大きな影響を与える養分である。このため,リターや土壌の窒素貯留量やCN比は,森林の炭素収支を左右する重要なパラメータである。本研究では,林野庁「第一期(2006~10年度)森林吸収源インベントリ情報整備事業」の国内約2500地点のデータを用い,リターおよび土壌(深さ0-30cm)の窒素貯留量,CN比について,さまざまな環境要因との関係を検討した。リター,土壌ともに窒素貯留量と炭素貯留量の間には強い正の相関があり(r=0.91, 0.88),基本的には窒素の分布パターンは炭素に従うことがわかった。しかし,それでもCN比には地点間で約7倍の変異があった。リターのCN比は植生タイプに依存し,優占種が落葉樹よりも常緑樹,広葉樹よりも針葉樹の時に大きくなった。また降水量の増加とともに増加する傾向がみられた。これに対して,土壌のCN比は植生タイプや降水量への依存は示さず,CN比の変異を十分に説明する単一の要因はみつからなかった。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 645-, 2014
一般社団法人日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205708505472
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- NII論文ID
- 130005474662
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可