殺菌剤少量注入処理によるナラ枯れ予防方法の検討II -注入処理の省力化-

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • A small amount injection of fungicide for developing death prevention method of Japanese oak wilt disease II

抄録

【目的】ブナ科樹木萎凋病被害(以下、ナラ枯れ)の枯損予防のための殺菌剤樹幹注入処理の作業コストが高いことなどの問題を解決するため、新たに開発した高濃度の殺菌剤少量樹幹注入処理方法の処理効率、および効果を検討。【方法】2012年に枯死予防効果が確認できた開発中の新規薬剤に適した注入器具による高濃度少量剤と、注入ボトルを利用する登録薬剤による樹幹注入処理の工程調査をビデオ撮影などにより実施するとともに、枯損予防効果などを長野県、および山形県の被害林分で調査した。【結果】長野県で実施した調査では、新規薬剤と登録薬剤の処理木ごとの1孔あたりの処理時間(ドリル穿孔+注入)を比較すると、新規薬剤が平均21.7秒に対して、登録薬剤は平均51.7秒であり、新規薬剤の処理時間は現行処理の1/2以下に短縮された。また、山形県での調査でも同様に、新規薬剤の処理時間は現行処理の1/2以下に短縮された。また、枯損予防効果については、新規薬剤と登録薬剤で差はみられなかった。これらのことから、新規薬剤による少量樹幹注入処理は現行処理に比べて、作業コストが大幅に改善されると判断された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205708764288
  • NII論文ID
    130005474646
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_690
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ