不完全な発見:二項混合モデル(binomial mixture model)のシミュレーションによる検証

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タイトル別名
  • Confronting imperfect detection: behavior of binomial mixture models under varying circumstances

抄録

二項混合モデル(binomial mixture model)は、カウントデータから不完全な発見率を考慮して個体数を推定する統計モデルで、近年その応用例が増えている。本研究はシミュレーションによる実験を行ない、様々な条件下で二項混合モデルの推定値を調査した。個体数は期待値λのポアソン分布に従い、発見される個体数は個体の発見率がpの二項分布に従っていると仮定した。λとpに共変量がない(λとpが調査地点間で等しい)単純な条件では、調査地点数(n)が20と160の間では、二項混合モデルは以下の条件下で正しいλとpを推定することができた:0.1<λ<160かつp?0.1。しかし、この範囲内であっても、λとpが小さければ、推定値の変動は大きかった。次に、調査地点数を20とし、λを単一の共変量(x)の増加に伴って増加させ、調査地点間で、pと訪問回数(v)、これらの共変量への依存性を変化させた。二項混合モデルはほとんどの場合で切片、傾き、そしてλを正しく推定することができた。しかし、pとvが小さい場合、pとλがxに真逆に依存するため互いに負に強く相関する場合、推定値の変動はより大きくなった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205708769152
  • NII論文ID
    130005474655
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_681
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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