ナラ枯れ被害発生ポテンシャルの分布解析

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タイトル別名
  • Damage occurrence potential distribution analysis of mass mortality of oak trees (Japanese oak wilt)

抄録

【目的】平成25年版森林・林業白書によると、ブナ科樹木萎凋病(以下、ナラ枯れ)は、2011年度には29都府県で発生している。ナラ枯れ被害発生を予測するため、これまで、落葉性のナラ類を中心に森林資源分布を作成してきた。今回、常緑性のシイ・カシ類を含めた森林資源分布を解析して、本州から九州本土地方にわたる被害発生のポテンシャルを検討する。【方法】森林資源分布の現況情報として、環境省自然環境保全基礎調査の、第2回から第5回までの植生調査データを使用した。ナラ枯れ調査を行う行政機関の担当部局では第3次地域区画(3次メッシュ、約1×1km)でデータを管理している場合が多いので、3次メッシュごとの代表的な植生によるデータ分類を行った。解析には、ArcGIS Ver.10.1 (ESRI Inc.)を用いた。【結果】ナラ枯れ被害を受ける危険性の高いミズナラは本州中央部に分布しており、その周りにコナラが分布している。これらの樹種は青森県から山口県、四国および九州地方の中央部に分布している。ウバメガシ・スダジイは千葉県から高知県にいたる太平洋岸、九州地方に分布している。これらの地域では被害拡大の可能性があると考えられた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205708770048
  • NII論文ID
    130005474657
  • DOI
    10.11519/jfsc.125.0_682
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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