針葉樹由来のモノテルペン類は森林ウォーキングにより容易にヒトへ移行し蓄積する。
書誌事項
- タイトル別名
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- Conifer-derived monoterpenes are easily transferred into subjects and accumulated by forest walking.
説明
「目的」我々は森林ウォーキングを長期にわたり実施し、参加者の血圧と認知機能改善及び脳血管疾患の低下を報告した1。樹木の揮発成分のうちモノテルペン類は細胞や組織レベルで様々な生理作用を示すことが報告されている。本研究は、針葉樹大気中のモノテルペン類を同定し、これらの森林ウォーキングによるヒトへの移行を検討した。「方法」モノテルペン類をSPMEファイバーに吸着させ、GC/MSで分離同定した。森林ウォーキングは2013年夏実施した。被験者は旭川医科大学(旭川市)に集合し、採血及び採尿しこのGC/MSスペクトルをコントロールとした。次いで、津別町に移動し、森を60分ウォーキング後採血、採尿しGC/MSスペクトルを得た。「結果」森の大気中モノテルペン類はSPME-GC/MS法で分離同定されたが、針葉樹特有の構成成分であった。森の大気とウォーキング後の血液試料のGC/MSスペクトルは良く一致した。モノテルペン類の主成分であるアルファピネンはウォーキング後の血液ではコントロールに比べ6倍増加した。以上から呼吸により大気中のモノテルペン類はヒトに移行し蓄積することが明らかとなった。<br>1.住友等 森林科学 (2006) 48:10;21-25
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 125 (0), 736-, 2014
一般社団法人日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205708852480
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- NII論文ID
- 130005474721
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可