フタバガキ科樹木の繁殖フェノロジーは種によって応答する気象条件が異なるか?
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- 森本 彩夏
- 首都大学東京都市環境科学研究科
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- 沼田 真也
- 首都大学東京都市環境科学研究科
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- 保坂 哲朗
- 首都大学東京都市環境科学研究科
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- Mazlan Hashim
- マレーシア工科大学INSTeG
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- 谷 尚樹
- 国際農林水産業研究センター林業領域
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- 佐竹 暁子
- 北海道大学地球環境科学研究院
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- 市栄 智明
- 高知大学農学部
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- Nashatul Zaimah Noor Azman
- マレーシア森林研究所森林バイオテクノロジー
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- Noraliza Alias
- マレーシア森林研究所森林バイオテクノロジー
書誌事項
- タイトル別名
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- How does climatic condition characterize reproductive phenology of dipterocarps?
説明
東南アジアの熱帯雨林では、数年に一度、フタバガキ科を中心に様々な樹木が同調して開花・結実を行う一斉開花という現象が知られている。この現象を通じて多くの林冠木が世代交代するため、森林管理においても極めて重要な現象といえる。しかし、どのような種が、どのような繁殖フェノロジーを示し、一斉開花現象に寄与しているのかは明らかになっていない。本研究では、マレーシア森林研究所の見本林に生育するフタバガキ科112種を対象とし、35年の開花・結実のデータを用いて、繁殖頻度と同調性の種間比較を行った。その結果、繁殖頻度は種によって大きく異なっていたが、1976年から2010年の間に16回の繁殖同調が見られ、種数や種構成に違いがあった。さらに、気象要因と繁殖フェノロジーの関係を議論するため、1990年から2010年までの低温(日最低気温20℃以下)と乾燥(30日間積算降水量40mm以下)の発生状況を調べたところ、繁殖同調前に、乾燥と低温のどちらか、もしくは両者が見られたことが明らかになった。また、繁殖前に乾燥が見られた種、低温が見られた種があり、これらの環境応答の違いが繁殖フェノロジーの種間変異に大きく関わっているものと考えられた。
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 126 (0), 301-, 2015
一般社団法人日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205709212800
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- NII論文ID
- 130005490727
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可