愛媛で生育する野生のサクラのSSRマーカーによる系統分析

DOI
  • 西原 寿明
    愛媛県農林水産研究所林業研究センター研究指導室

書誌事項

タイトル別名
  • Genotyping of Wild Flowering Cherry in Ehime Pref by SSR-Markers.

抄録

【はじめに】愛媛県に生育する野生のサクラ(バラ科サクラ属サクラ亜科)のうち、栽培個体の多くは天然記念物に指定されているなど、その存在は広く知られているが、これらの野生のサクラの個体についての記録や遺伝的な検討を行った報告は少ない。今回、愛媛県で初めて確認したカスミザクラの無毛型を野生のエドヒガン、栽培されている有毛型カスミザクラと比較することでその系統を分子レベルで解析した。***【材料と方法】愛媛県に生育する野生エドヒガン84個体及び今回初めて確認した愛媛県の野生無毛型カスミザクラ22個体、四国内の野生有毛型カスミザクラ7個体、栽培と思われるカスミザクラ19個体の葉からDNAを抽出した。SSRマーカーには、モモの核SSRマーカー4座及びEST-SSRマーカー8座を用い、DNAシーケンサーとGeneMapperでジェノタイピングを行ない、系統樹を作成した。比較対象として、すでに収集・分析してある、野生ヤマザクラ集団及び栽培オオシマザクラを用いた。***【結果と考察】用いた12のSSRマーカーですべての個体識別が可能であった。野生株と栽培株、愛媛無毛型と四国有毛型でクラスターが分かれる傾向が見られた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205709222400
  • NII論文ID
    130005490818
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_308
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ