幹呼吸の垂直変化と樹体内CO<sub>2</sub>の影響評価

書誌事項

タイトル別名
  • Vertical variation of stem respiration and the effect of xylem CO<sub>2</sub>

説明

幹呼吸速度は森林生態系の純生産や炭素循環の定量化などに用いられる重要なパラメータだが複雑なメカニズムをもつことが知られている(Negisi,1981)。例えば幹呼吸には垂直変化・季節変化が存在し、これは年間の呼吸を推定する上で重要な要因となる(Araki et al.2010)。また呼吸CO2の一部が樹液に溶解して樹体内に留まり、樹液流により輸送されることで幹からのCO2放出に影響を与えている(Teskey & McGuire 2004,2008; Bowman et al.2005; Teskey et al. 2007)。本研究は幹呼吸の垂直変化と、樹体内CO2が幹呼吸に与える影響を複合的に評価したものである。<br> 調査地・対象木は富士北麓フラックス観測サイト標高1100mのカラマツ(Larix kaempferi)6個体と苗場山標高900mのブナ(Fagus crenata)2個体で、それぞれ幹からのCO2放出、樹液流量、樹体内CO2濃度を測定した。CO2放出は垂直方向に各個体3~8点で測定を行った。CO2放出は赤外線ガス分析計(IRGA)(Li-840;Licor)及び非分散型赤外線ガス分析計(NDIR)(GMP343;Vaisala)を用いた閉鎖型システムにより測定し、樹液流量はグラニエ型樹液流センサ(TDP-30/-100;Dynamax)、樹体内CO2濃度はNDIR(GMP221;Vaisala)により測定した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205709572480
  • NII論文ID
    130005490821
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_361
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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