木質材添加培地によるマツタケ菌の生育

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タイトル別名
  • Mycelial growth of <i>Tricholoma matsutake</i> on the medium with woody substrate.

抄録

【目的】マツタケの人工栽培を目指す上で、培地上でのマツタケ菌の生育促進は重要である。MNC液体培地に木質材を添加したところ、添加量に応じて菌の生育促進または阻害傾向が見られたので報告する。【供試菌】長野県内で子実体を採取、分離した3菌株(AT740、SI001、SA001)を用いた。【一次培養】菌株をMNC寒天培地上で培養、形成した円形コロニー外縁部をコルクボーラー(?4mm)で5片打ち抜き、新たなMNC液体培地に接種、20℃暗環境下で2ヶ月間培養した。【二次培養】試験管にMNC液体培地15ml、更に約5㎝に切断した国産シラカバ材割りばしを1,2,3,4本ずつ入れた添加区(1,2,3,4本区)と対照区(MNC液体培地のみ)を用意した。一次培養を終えた菌体を5mm角程度にメスで切断、試験管培地に接種、培養した。【結果】二次培養3ヶ月経過では、3菌株とも対照区と比較し1,2本区での生育が良好、更に固形状コロニーの形成が見られた。3,4本区では菌体が褐変化し、生育阻害傾向が見られた。これらのことから、添加した木質材に含まれる可溶性成分がマツタケ菌に対して顕著に作用する可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205709655424
  • NII論文ID
    130005491387
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_879
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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