山元立木価格による林木・森林評価と森林計画

書誌事項

タイトル別名
  • Valuation of planted forests and forest planning in Japan

説明

2012年の森林資源現況と山元立木価格(利用材積あたり円)の都道府県別の統計値から、9齢級(41年生)以上のスギの蓄積量は全国で14億立米であり、蓄積の8割を利用材積とすると9齢級以上のスギの立木総額は2兆7千億円と推計された。9齢級以上の面積平均では83万円/haである。40年後の9齢級以上の総蓄積量を初期時点よりも減らさずに主伐生産できるのは年2100万立米までで、それに対応する立木総額は520億円と推定される。全国平均では13齢級以上になるとhaあたりの立木額が100万円を超えるが、地域別にみると半数余りの都道府県ではどの齢級になっても平均で100万円/haに達することがないと推計された。このことから、再造林費用を考慮する必要がなければ、スギの林木には一定の資産価値があるといえるが、再造林費用が100万円/haかかるとした場合、再造林を前提にすると、多くの都道府県で平均的なスギ人工林では林地・林木合わせた森林の資産価値がほとんどないことになる。これは政策及び税制上考慮が必要な事実と考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205710199424
  • NII論文ID
    130005490651
  • DOI
    10.11519/jfsc.126.0_20
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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