乾燥マツ樹皮でのマツノマダラカミキリ幼虫飼育

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タイトル別名
  • Rearing of <i>Monohamus alternatus</i>(Coleoptera: Cerambycidae) Larvae with Dried Pine Inner Bark

抄録

<p>マツ材線虫病被害の拡大によりマツ林が少なくなり、実験用のマツノマダラカミキリの入手が困難になってきた。このため継代飼育によらざるを得ない状況にある。しかし、飼育用の健全マツも入手が困難であり、少ない量で効率的飼育が迫られている。人工飼料による方法は山根1973に報告されているが、実験の再現性のためにはマツ樹幹に近い飼育方法をとりたい。木村1974は生マツ樹皮での飼育を報告しているが、その都度生マツを用意するのも難しいので、事前に自然乾燥内樹皮を準備し、水で戻して使用することを検討した。また、産卵させた卵や若齢幼虫を傷をつけずに取り出すのは難しく効率が悪いので、後食用の小枝に産卵させ、個体を取り出すことなく移植する方法も検討した。各処理に9頭を供した。結果生内樹皮との差はなかった。内樹皮以外のマツ部位も比較した、マツ針葉では全く飼育できなかった。マツ球果では途中まで食害が見られたが、成熟させることはできないとみられた。小枝では木部、外樹皮を残して食害された。直径2、3㎜の小枝を詰めたもので1頭が成熟した。供給量を増やせば成熟可能とみられた。20℃を下回らない変温条件で飼育したが、3例の蛹化をみた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205710248064
  • NII論文ID
    130007021586
  • DOI
    10.11519/jfsc.128.0_156
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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