顎関節突起骨折における各種組織内固定法の生物力学的評価

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タイトル別名
  • A biomechanical evaluation of rigid internal fixation techniques in subcondylar fracture

抄録

顎関節突起骨折において、顎関節にかかる咬合力に対する各組織内固定法の強度について生物力学的に比較検討したので報告した。骨折のモデルとして関節突起基部に下顎枝に対して直角な骨折である横骨折モデルと下顎枝に対して斜めに折れた斜骨折モデルを作製し、固定法にはマティス社製adaptation plate1枚, 同2枚, 同社製mini dynamic compression plate (DC plate), マーティン社製Eckelt lag screw, それにグンゼ社製PLLA plate 2枚を用いた。また、横骨折モデルにのみライビンガー社製Wurzburg lag screw plateを用いた。生物力学的評価には、Ziccardiらの方法に従い、各モデルを圧縮曲げ試験装置に設置し、圧縮曲げ試験における荷重・変位曲線から最大荷重とステッフネスを算出し評価した。結果は、どのような骨折様態においても十分な強度が発揮できるのはadaptation plate 2枚による固定であると考えらた。 Eckelt lag screwは横骨折においては十分な強度を発揮していたが、斜骨折ではその強度の低下が認められた。DC plateおよびadaptation plate 1枚の単純な固定では、強い咬合荷重が生じる前方での咬みしめなどを行わないような患者指導も必要であると考えられた。PLLA plateも2枚使用できれば、前述の注意を払うことで関節突起部に使用できる可能性があることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205711867648
  • NII論文ID
    130007021930
  • DOI
    10.11495/jkds.kds64.0.11.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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