歯の移動および歯の安定位置に関する研究

DOI
  • 後藤 哲哉
    九州歯科大学生命科学講座頭頚部構造解析学分野
  • 木尾 哲朗
    九州歯科大学機能育成制御学講座顎口腔機能矯正学分野
  • 郡司掛 香織
    九州歯科大学機能育成制御学講座顎口腔機能矯正学分野

書誌事項

タイトル別名
  • The studies of the tooth movement and the stable tooth position

抄録

本研究では、上下顎の歯の安定位置に関して、上顎臼歯抜歯後の三叉神経を介した下顎臼歯挺出移動への影響について調べた。ラット上顎臼歯抜歯後、三叉神経節では神経傷害マーカーATF3と、侵害受容のマーカーP2X3、神経ペプチドのSPに関して調べた。また、下歯槽神経切断を行った場合の下顎の歯の挺出量の変化を調べた。抜歯後の三叉神経節では、三叉神経節上顎知覚ニューロン相当部にSP、ATF3、P2X3陽性反応が、下顎知覚ニューロン相当部でもSP、P2X3陽性反応の増加が認められた。抜歯後の下顎臼歯の挺出は、抜歯のみの場合と比較して、下歯槽神経を切断した場合では下顎臼歯周囲の骨形成量が減少した。これらの結果により、上顎臼歯抜歯刺激は三叉神経節の上顎のみならず無傷害の下顎ニューロンを刺激しP2X3とSPの発現増加を誘導したと考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205713268224
  • NII論文ID
    130007021989
  • DOI
    10.11495/jkds.kds65.0.43.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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