XRAIN,高解像度降水ナウキャスト,降水短時間予報を活用した都市流域浸水解析

DOI
  • 渋尾 欣弘
    土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター
  • 佐貫 宏
    五洋建設株式会社 技術研究所
  • 吉村 耕平
    高知工科大学 社会マネジメントシステム研究センター
  • 李 星愛
    東京大学大学院 工学系研究科都市工学専攻
  • 田島 芳満
    東京大学大学院 工学系研究科社会基盤学専攻
  • 古米 弘明
    東京大学大学院 工学系研究科附属 水環境制御研究センター
  • 佐藤 愼司
    東京大学大学院 工学系研究科社会基盤学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Urban Inandation by Using XRAIN, High Resolution Precipitation Nowcasting, and Short-term Precipitation Forecasting

抄録

近年,局地的集中豪雨に伴う都市部の浸水が深刻な問題となっている.東京都区部において水害を発生させた豪雨の7割以上が局地的集中豪雨であることが報告されているが,そのような集中豪雨は増加傾向にあることが指摘されている.一方で,下水道整備による都市浸水対策達成率は全国平均で56%程度(H26年度末)にとどまっており,公共事業関係費が減少傾向にある中,モデルによる浸水予測などのソフト対策の重要性が増している.本研究では実時間浸水予測実用化に向け,鶴見川流域都市部を対象に河川,下水道,海岸・沿岸の水理事象を一体的に解く事が可能なシームレスモデルに,XRAIN,高解像度降水ナウキャスト,降水短時間予報を外力として与え,都市域浸水と新羽末広幹線の貯留量を解析する.鶴見川において,近年最大の出水を記録した平成26年台風18号を対象に解析した結果,高解像度ナウキャストと降水短時間予報を外力とする貯留管貯留量予測では, MSM-GPV外力と比較して貯留量の予測精度向上が認められた.前者はリードタイムが1時間先までに限定されるものの,直近の貯留量ピークを予測し得ること,後者はその精度が劣るものの6時間先までの傾向を予測し得ることから,XRAINとも合わせ,それぞれの利点を効果的に組み合わせたリアルタイムな浸水対策への活用が期待される.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205713729536
  • NII論文ID
    130006236349
  • DOI
    10.11520/jshwr.30.0_106
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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