雄ラットの精巣および副腎機能に及ぼすパントテン酸の役割
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of Pantothenic Acid on Testicular And Adrenal Function in Male Rats
抄録
水溶性ビタミンであるパントテン酸(PaA)は、様々な作用が知られ、生体に不可欠な物質である。本研究ではPaAのラットの精巣と副腎機能における役割を調べた。 【実験1】 PaA欠乏が精巣機能に及ぼす影響を調べるため、Wistar-Imamichi系雄ラットに3週齢から7週間0% PaA飼料(欠乏群)または 0.0016%PaA飼料(コントロール群)を与えた。PaA欠乏群は、体重が有意に低く、発育抑制が認められた。精巣重量も低下したが体重比では、コントロール群より重い値を示した。精子運動能は、解析装置により精子運動能を検査した結果、PaA欠乏群では、全ての運動能パラメーターが低下した。血中LHとFSHは、2群間に差が認められなかったが、血中テストステロン濃度はPaA欠乏群で有意な低値を示した。 【実験2】 PaA過剰による副腎機能への影響を調べるため、同系統の雄ラットに3週齢から9週間水道水(コントロール群)または 0.03%PaA水(PaA補給群)を与え、飼料は通常食を与えた。結果、両群で体重に差は認められなかったが、副腎重量と血中コルチコステロン濃度は、コントロール群と比べてPaA補給で高い傾向を示した。副腎細胞を単層培養した結果、コントロール群と比べてPaA補給群でコルチコステロンとプロジェステロンの基礎分泌量が有意に高く、ACTHによる刺激実験でも多量にコルチコステロンとプロジェステロンを分泌した。プロラクチン(PRL)による刺激実験によってもコントロール群と比べてPaA補給群の副腎が多量のコルチコステロンとプロジェステロンを分泌した。ACTHとPRLの併用投与実験では、PaA補給群にACTHに対するコルチコステロンとプロジェステロン分泌反応性の上昇が認められた。 以上の結果から、発育期における雄ラットでは、パントテン酸が精巣と副腎皮質機能に重要な役割を有していると推察された。(本研究は科学研究費B-18310044によるものの一部である。)
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 100 (0), 20035-20035, 2007
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205715235840
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- NII論文ID
- 130007023670
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可