シバヤギにおけるプロジェステロン拮抗薬RU486の投与が黄体形成ホルモン(LH)のサージ状分泌及び排卵後の卵巣機能に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Effects of progesterone antagonist RU486 on the estradiol induced LH surge and metestrous ovarian function in goats
抄録
[目的]本研究では発情周期におけるプロジェステロン(P)の作用を解析する一環として、1)RU486投与によるP前感作作用の抑制がエストラジオール(E2)により誘起されるLHサージ状分泌に及ぼす影響、2)排卵後におけるRU486投与が性ホルモン分泌、卵胞発育及び黄体形成に及ぼす影響を検討した。[方法]実験1:卵巣摘出シバヤギを用い、黄体期レベルのステロイドホルモン環境を再現するためP含有シート及びE2含有チューブを皮下移植した。移植後6日に、対照群(n=4)には溶媒のみを、処置群(n=4)にはRU486 50mgを皮下注射した。投与後24hに移植したシート及びチューブを抜去すると共にRU486 50mgを再度投与した。その後12hに安息香酸E22mgを筋肉内注射後、36時間まで2時間間隔の採血を行い、LHサージの状態を調べた。実験2:正常な発情周期を営んでいるシバヤギの排卵日をDay0とし、Day1~7に対照群(n=2)には溶媒を、処置群(n=2)にはRU486 50mgを、1日1回皮下注射した。Day3、7に6時間10分間隔の採血を行い、LHおよびFSHパルスの状態を調べた。また、実験期間中、連日採血を行うとともに、卵巣の構造物の変化を調べるため隔日で超音波画像検査を行った。[結果]実験1:LHサージのピーク時間はE2投与後、対照群では21.3±0.9h、処置群では15.5±1.7hとなり、処置群の方が有意に早かった(p<0.01)。一方、サージの持続時間及びピーク濃度は両群間で有意な差は見られなかった。実験2:LHパルス数はDay3、7ともに対照群は1回/6h、処置群では4~5回/6hとなり、処置群で増加した。P濃度は対照群に比べて処置群が高い傾向を示し、次回排卵が遅れる傾向にあった。[まとめ]Pの前感作はLHサージの開始時間、持続時間及びピーク濃度のうち開始時間を主に調節しており、排卵後にPの作用を抑制すると内因性のP分泌が増強し、発情周期の長さが延長する傾向にあることがわかった。
収録刊行物
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- 日本繁殖生物学会 講演要旨集
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日本繁殖生物学会 講演要旨集 98 (0), 165-165, 2005
公益社団法人 日本繁殖生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205715743488
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- NII論文ID
- 130007024054
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可