Secretion of Luteinizing Hormone from pituitary in human Growth Hormone transgenic rats.

DOI
  • IINO Kayoko
    Graduate School of Agriculture, Meiji University
  • NISHIHARA Masugi
    Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The Univesity of Tokyo
  • OHTA Akihiko
    Graduate School of Agriculture, Meiji University School of Agriculture, Meiji University Institute of Reproductiion and Endocrinology, Meiji University

Bibliographic Information

Other Title
  • ヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子導入(TG)雄ラットのゴナドトロフにおける下垂体黄体形成ホルモン(LH)分泌能

Abstract

【目的】齧歯類におけるhGH遺伝子導入(TG)動物は,雌雄の生殖機能に様々な程度の障害を引き起こす。我々は,2系統のマウス乳清酸性タンパクmWAP/hGH遺伝子を導入したラット(hGH濃度が相対的に低いLow-line,相対的に高いHigh-line)を用いて,hGHが及ぼす雄の生殖機能低下の機序を追究している。Low-lineではLHの基底値,パルス強度,パルス頻度がコントロールラット(WT)と比べ著しく高く,一方High-lineではこれらの値が著しく低く,生体でのGnRH反応性テストにおいてもLow-lineは高い反応性を,High-lineは低い反応性を示し,下垂体のLH分泌能が系統間で全く逆になるという興味深い結果を得た。そこで,本研究はこの2系統の下垂体LH分泌能の詳細を検討することを目的として下垂体のゴナドトロフの免疫染色とin vitroにおけるLH分泌能を検討した。【方法】2系統の成熟TG雄ラット及びWTを用いた。免疫染色は,下垂体を回収後,凍結切片を作製し,LHβ抗体(NIDDK-anti-rLH-S-11)により染色した。下垂体初代培養は,細胞を分散・希釈(2×10 5個/ml/dish)し,75時間培養後,GnRHアゴニスト(酢酸フェルチレリン)を添加し,3時間培養後メディウムを回収,LH濃度を測定した。【結果】Low-line,High-lineの下垂体前葉重量はそれぞれ5.0±0.5 mg, 5.0±0.5 mgとWTの10.0±0.3 mgに比べ1/2に減少していた。ところが免疫染色においては,下垂体細胞数に占めるゴナドトロフの割合はWTに比べ,Low-lineで4.5倍,High-lineで2.3倍に増加していた。また,初代培養系におけるGnRHアゴニスト10 -9Mの刺激によるLH分泌は,WT 12.6±2.9 ng/mlに比べ,Low-lineでは32.6±5.7 ng/mlと非常に高い値を示し,一方High-lineでは13.8±3.7 ng/mlとWTとの間に有意差はなかった。以上の結果から,Low-lineではゴナドトロフの割合がWTよりも多いため高いLH分泌能を示したと考えられ,High-lineではゴナドトロフの割合がWTより多いもののLH分泌はWTと変化がないため,ゴナドトロフのLH分泌能に障害があることが示唆された。

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001205715917696
  • NII Article ID
    130007024265
  • DOI
    10.14882/jrds.104.0.1041.0
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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