原子力知識マネジメントにおけるガバナンス

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タイトル別名
  • From Nuclear Knowledge Management to Nuclear Knowledge Governance

抄録

原子力知識とは、ヒトと資金を中長期にわたって投球した結果得られる知財である。昨今、2007年問題として人材の退職散逸とともに、知識の継承が正当になされないことの杞憂に基づく対策が図られている。原子力知識マネジメントにおける差し迫った課題は、このようなエイジング(aging)対策である。ただし、知識マネジメントの課題はそこに止まらない。知識マネジメントの基本は、知識の集積、最適化、管理・継承、そして創造である。 従来、専門分野ごとに分断されがちな原子力の知識の統合と知識創造にむけたあるべき方策が何かは未だ必ずしも充分な議論がなされていない。原子力の自律性の確立と社会との共生を目指すには、原子力と社会の間の秩序維持すなわち持続性の確保のための方法論が必要になる。そのためには、知財の運用を担う組織・システム・ヒトが適正に機能することが極めて重要である。そこに、単なる知識マネジメントではない組織論も含めた知識ガバナンスへの移行の必要性が見えてくるのである。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205720701824
  • NII論文ID
    130007030653
  • DOI
    10.11561/aesj.2007f.0.44.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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