石筍による古植生の復元
抄録
石筍は生成当時の古環境情報を保存する。秋吉台、北山北の横穴の石筍における現在成長中の部分が分析を行った滴下水と共沈平衡にあると仮定して求めた、Mg2+とSr2+の濃度商はDMg = 0.025、DSr = 0.030であり、温泉沈殿物に対して得られた値とほぼ同じであった。このことから、石筍と滴下水の間のイオンの分配はイオン交換平衡反応に支配され、濃度商はイオン交換平衡定数とみなすことができる。北山北の横穴周辺部の植生は1700年頃に森林から草原へと変化したことが炭素安定同位体比より推定されている。植生変化によるバイオマス量の変化のため、1700年頃より石筍のMg濃度は増加傾向を示し、Srの濃度は減少傾向を示した。炭素安定同位体比に加えて、Mg、Srからバイオマス量の変化を読み取ることで、より正確な植生の復元が可能である。
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 56 (0), 30-30, 2009
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205731669376
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- NII論文ID
- 130005053982
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可