放射性炭素<sup>14</sup>Cによるコンクリートの中性化時期の推定
書誌事項
- タイトル別名
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- Quantitative evaluation and age determination of concrete carbonation with analysis of radiocarbon
説明
コンクリート構造物の中性化時期を推定するため,昭和40年代に建築された実構造物のコア試験体の14C濃度,炭素・酸素同位体比の深度変化を調べた.最表層部の14C濃度は139~148 pMCであり,深部では71~86 pMCであった.これらの深度プロファイルから以下の結論が得られた.(1) 14C,炭素・酸素同位体比のデータから,コア試験体深部のCO2は建築時に初生的に取り込まれたものであり,セメント由来のCO2(主に石灰岩起源)とコンクリート硬化時に初生的に固定されたCO2(1967年の大気起源)の2成分の混合物であることが明らかとなった.(2) 表層部のCO2について,建築時の初生的なCO2を補正し,建築後に吸収されたCO2の量と14C値を求めた.この14Cの補正値を,大気CO2の14C濃度の経年変動データと対比したところ,表層部の中性化は建築後2~4年の間に進行していたことが明らかになった.
収録刊行物
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- 日本地球化学会年会要旨集
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日本地球化学会年会要旨集 58 (0), 137-137, 2011
一般社団法人日本地球化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205732767616
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- NII論文ID
- 130005054149
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可