岩手県葛巻町で大発生したマイマイガによる毛虫皮膚炎集団発生の報告

書誌事項

タイトル別名
  • Gypsy Moth Infestation and an Outbreak of Dermatitis Caused by Gypsy Moth Caterpillars in Kuzumaki Town in Iwate Prefecture
  • イワテケン クズマキマチ デ ダイ ハッセイ シタ マイマイガ ニ ヨル ケムシ ヒフエン シュウダン ハッセイ ノ ホウコク

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説明

マイマイガはドクガ科の1種で日本はもとより北半球に広く分布している.時に大発生することがあり,森林害虫としてよく知られている.その1齢幼虫は毒針毛を持ち皮膚炎の原因となるが,その報告は少なく,本邦においては,マイマイガ幼虫による毛虫皮膚炎が集団発生したという報告はない.著者らは2008年5~6月に岩手県葛巻町で大発生したマイマイガの幼虫が原因と考えられる毛虫皮膚炎患者を58例経験した.皮疹は瘙痒のある紅斑性丘疹,または小水疱が主に頸部や上肢などの露出部に認められた.葛巻町民を対象に実施したアンケート調査では,同時期,926名に毛虫皮膚炎と思われる症状が認められたことが判明した.今回の経験を通じて,マイマイガの1齢幼虫が毛虫皮膚炎の原因となることが広く周知されるべきだと考えた.

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参考文献 (22)*注記

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