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- 盛山 吉弘
- 土浦協同病院
書誌事項
- タイトル別名
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- Severe Complication Associated with Inadequate Wet Dressing Therapy: Benefits and Risks of So-Called “Wrap Therapy”
- フテキセツ ナ シツジュン リョウホウ ニ ヨル ヒガイ イワユル ラップ リョウホウ ノ コウザイ
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説明
近年,創傷管理の基本理論の1つとしてmoist wound healingというキーワードがあげられている.そして,本邦では,その理論をもとに,食品用のラップを用いて簡便に湿潤環境を作り出す,いわゆる“ラップ療法”が広く行われるようになっている.“ラップ療法”は,医療材料でないものを使用するという問題点は残るものの,創傷管理の正しい知識をもった医療従事者が施行すれば,安価で有用な治療法の一つであろう.しかし,どんな傷も簡単に治る万能な治療法と誤解し,適応を考えずに“ラップ療法”を施行している医療従事者も多い.“ラップ療法”の恩恵を受ける患者がいる裏側に,被害者が生まれている事実があることも忘れてはならない.本稿では,不適切な湿潤療法を施行され,重篤な感染症が続発した象徴的な5症例を供覧し,安易な湿潤療法の施行に警鐘を鳴らしたい.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 120 (11), 2187-2194, 2010
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205736601600
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- NII論文ID
- 130004708707
- 10027732291
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- NDL書誌ID
- 10852974
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可