220万年前から290万年前の堆積物に基づく北大西洋の環境変動とパナマ地峡の閉鎖

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タイトル別名
  • Climatic change of North Atlantic Ocean and the final closure of the Isthmus of Panama based on marine sediment during a period from 2,200 and 2,900 ka.

抄録

北大西洋で掘削されたIODP Site U1314コアの氷床出現・発達期(220-290万年前)のナンノプランクトン群集,化学・同位体組成と岩石磁気学データ(IRM-0.1T/IRM1.0T比)および鉱物組成との変動関係に基づいて,次の結果を得た.1)約270万年前を境に,石灰質ナンノプランクトンの群集変化(特に,寒冷種)とδ15N値および堆積物コアの主要構成鉱物の含有量に明確な変化が観測された.2)この変化は,北大西洋深層流強度の指標となる IRM-0.1T/IRM1.0T比の急激な変化と対応しており,北大西洋の海洋循環がパナマ地峡の閉鎖によって変化したことを示唆している.3)ガウス-松山地磁気逆転後の約5万年間に亘って,石灰質ナンノプランクトンの寒冷種数が激減し,有機物のδ15N値とδ13Corg値の変動幅が特に小さくなり,この時期のプランクトン群集の変化は地磁気逆転の影響の可能性がある.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205736899712
  • NII論文ID
    130005482162
  • DOI
    10.14862/geochemproc.61.0_196
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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