アミロイドβ二量体の水中での安定配座探索:レプリカ交換MD及び<i>ab initio</i>フラグメントMO計算

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Global search for stable conformations of amyloid-β dimer in water by replica exchange MD and <i>ab initio</i> fragment MO calculations

抄録

アルツハイマー病は認知症の中で最も多い症状であり、その発症にはアミロイドβタンパク質(Aβ)の脳内で の凝集が関係している。しかし、Aβの凝集機構は未解明な点が多く、より効果的なAβ凝集抑制剤を開発する 際のボトルネックになっている。本研究では、Aβの凝集機構の初期段階を解明するため、レプリカ交換MD法を用い、水中での Aβ(1--42)二量体の安定配座を広範囲に探索し、ab initioフラグメントMO計算を用い、最安定配座を決定した。さらに、フラグメントMO計算の結果から、一方の Aβ単量体のLys16ともう一方の単量体のN末端に含まれる負荷電アミノ酸間の静電引力相互作用が、二量体の安定化に重要で あることを明らかにした。また、それらのアミノ酸間には複数の水分子が存在しており、Aβの周囲に存在する水和水が Aβ二量体の安定化に寄与していることが、今回の分子シミュレーションにより明らかになった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205736951040
  • NII論文ID
    130005146262
  • DOI
    10.11545/ciqs.2014.0_o09
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ