花崗岩の四種硫黄同位体から読み解く40億年前の全球的な微生物硫酸還元活動

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タイトル別名
  • Global activity of microbial sulfate reduction beyond 4.0 billion years constrained by quadruple sulfur isotopes of granite

抄録

<p>地球史において微生物硫酸還元の開始時期を制約するため、新たに太古代花崗岩類の四種硫黄同位体を分析した。先行研究により、主に西南日本に産する花崗岩の硫黄同位体比(d34S)から、花崗岩には海水硫酸や堆積物中硫化物などの表層物質中の硫黄が取り込まれ、深成岩である花崗岩に表層の微生物硫酸還元の痕跡が残ることが明らかになっている。太古代の表層硫黄化学種はSO2の光化学反応により同位体異常を示し、微生物硫酸還元を経験した硫黄は光解離とは違った特有の四種硫黄同位体比を示す。そのため、太古代花崗岩の四種硫黄同位体情報から、花崗岩中の硫黄の由来と花崗岩に至るまでの一部の過程を制約できる。本研究では40億年前のカナダ・アカスタ片麻岩を含む3つの代表的な太古代花崗岩体、及び比較検証のため西南日本の顕生代花崗岩類を用い、地球史を通して全球的な微生物硫酸還元活動を追跡した結果、40億年前以前から全球的に硫酸還元菌が活動していることが明らかになった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205738222208
  • NII論文ID
    130006198662
  • DOI
    10.14862/geochemproc.64.0_164
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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