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説明
異汗性湿疹は掌蹠に生じた湿疹病変と考えられている.治療はステロイド外用が行われるが,再燃・悪化を繰り返し,原因が明らかではない場合には他に有効な方法がなく治療に苦慮することがしばしばである.今回私達は,難治性の異汗性湿疹患者14人に対し外来でLocal PUVA-bath療法を行った.方法:30~37℃の温水1.5Lを洗面器に入れ,0.0001%メトキサレン濃度になるようにし,手または足を15分間浸した直後,0.5J/cm2からUVA照射を行い0.5L/cm2ずつ増量し最大2~2.5J/cm2照射した.週に1~2回照射を行い,最大20回の照射を行った.結果:1回照射後から水疱の新生がなくなる症例があり,3回目ではほとんどの症例で水疱の減少が見られた.最終照射時の皮疹の評価では,寛解(消失)7例,改善3例,やや軽快3例,無効1例,悪化0例であった.改善以上の治療効果の得られたのは,全体の71%であった.軽度の色素沈着が全例にみられたこと以外は,問題なく照射が可能であった.ステロイド外用に対して難治例には,試してみるべき治療法であると考える.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 110 (8), 1283-, 2000
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205739010432
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- NII論文ID
- 130004681292
- 10007724480
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可