アトピー性皮膚炎患者の掻破行動の検討

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公開日
2000
DOI
  • 10.14924/dermatol.110.275
公開者
公益社団法人 日本皮膚科学会

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アトピー性皮膚炎患者の掻破行動について,患者自身が1ヵ月以上にわたり毎日記録したノートをもとに解析を行った.32例の記録が得られ,検討の結果,通常の痒み刺激による掻く行動の他に,情動と相関して多くは自動的無意識的に起こり,定期的に毎日長時間繰り返されている習慣的な掻破行動の存在が認められた.この習慣的な掻破行動には精神的依存が生じており,コントロールを欠いた状態も見られた.これは単に習慣を越えて嗜癖addiction,または嗜癖行動addictive hehaviorに相当するものであり,嗜癖的掻破行動addictive scratching,さらに,掻破行動依存症scratch dependenceと考え得ると思われた.また掻破行動はほぼ同じ様な掻き方に様式化していることが認められた.そのため,掻破の関与した皮疹は左右対称性に限局して分布する特徴があった.また掻破行動の道具として使用される患者の両手にはpearly nailなどの特徴的な変化が生じていた.嗜癖的掻破行動がアトピー性皮膚炎の病変形成に関与している事が示唆された.

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