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説明
順天堂大学皮膚科学教室で経験した尋常性天疱瘡(PV)・水疱性類天疱瘡(BP)に対する血漿交換療法の評価を行った.症例数はPV30例,BP12例の計42例で,血漿交換はBag式遠心分離法(Bag式),二重膜濾過血漿交換療法(DFPP)およびCombination methodの3法のいずれかの方法を用いた.全42例中,41例において自己抗体価の減少と臨床症状の改善が,38例においてステロイドの減量が,39例において寛解導入が認められた.重篤なる副作用は1例も認められなかった.血漿交換療法はステロイドが投与できない,あるいは投与を控えたい症例,ステロイドに抵抗性の症例でかつ各種免疫抑制剤の投与を避けたい症例を含めて,PV・BPに対し極めて有効な治療法であることが示された.また3法の比較においては,その特性と治療成績から総合的に判断するとDFPPが有用性において最も優れていると考えられた.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 106 (14), 1903-, 1996
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205740399104
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- NII論文ID
- 130004680933
- 10011515082
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可