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- 安江 隆
- 国立名古屋病院皮膚科
書誌事項
- タイトル別名
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- SLE ニ オケル Lupus Band Test ノ リンショウテキ イギ
- [Clinical significance of the lupus band test in systemic lupus erythematosus (author's transl)].
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説明
SLE 患者の無疹部(上腕内側)にて lupus band test (LBT)を行い,27例中15例(55.6%)で陽性であった.腎症状を主症状とする群(N群)では,LBT の陽性率が高かった(72.2%)のみでなく,その隅性度も強く,また強陽性例では,いずれも中等症以上の腎炎が認められた.一方, CNS を主症状とする群(CNS 型)や,皮唐症状や関節症状を主症状とする俳(SA型)では,LBT の陽性率は低く(ともに40.0%),強陽性のもまれで,陽性度に関してこれらと腎症群との間には明らかな差(P<0.05およびP<0.01)が認められた.粘膿疹や汎発性滲出性紅斑が認められた症例の LBT の陽性率は高かったが,皮疹の有無による LBT の陽性率の差は認められなかった,少量あるいは短期間の副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤の投与の LBT への影響はないと思われたが,大量投与の場合はその陽性度が低下する傾向があった.また,SLE が治療によりうまくコントロールされているようにみえても, LBT は陽性のことがあった.すなわち,被覆部(無疹部)での LBT は,ループス腎炎の重症度や予後の判定,あるいは治療のための指標としては非常に有用であるが,軽症 N 型, CNS 型,SA 型の SLE 症例ではこれが陰性のことが多いので SLE と他疾患との鑑別を目的とする LBT の場合は,陽性率がこれよりも高い露出部(無疹部)か,または皮疹部で LBT を行った力がよいと思われた.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 90 (10), 901-, 1980
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205740586880
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- NII論文ID
- 130004681593
- 40003021395
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- COI
- 1:STN:280:DyaL3M7ntV2nsQ%3D%3D
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- NDL書誌ID
- 2225015
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- PubMed
- 7012400
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可