-
- 松嶋 秀明
- 滋賀県立大学人間文化学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Improving Interfaces between Research and Practice in Research on Juvenile Delinquency
- ヒコウ ショウネン ニ カカワル ケンキュウ ジッセン ト リンショウ ジッセン ノ インターフェース
この論文をさがす
抄録
わが国の発達心理学研究と,発達にかかわる臨床実践の双方がよりよい結びつき方になることを模索するために,著者自身が非行少年の更生をテーマとしておこなってきた2つの研究(松嶋,2005, 2012)を素材として紹介しつつ,それらが臨床実践に対してどのように寄与すると考えられるのかについて論じた。非行へのリスク因子として発達障害や被虐待体験に注目したこれまでの諸研究の流れをふまえながら紹介された2研究は,それぞれに共通する特徴として,(1)特別な治療的セッティングではなく,生活をともにすることで営まれている臨床実践であること,(2) 少年の「問題」を自明なものとせず,周囲との関係のなかでいかにそれが見いだされているのかを検討したものであることが挙げられた。これらの研究は,(1)質的研究の方法論をいかして実践を詳述することにより,実践者を疲弊させがちな「問題」状況の相対化をはかれること,(2) 協働性の基盤として機能しえる記述がえられることを寄与として挙げて考察した。
収録刊行物
-
- 発達心理学研究
-
発達心理学研究 24 (4), 449-459, 2013
一般社団法人 日本発達心理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205740823424
-
- NII論文ID
- 130005114915
-
- NII書誌ID
- AN10229548
-
- ISSN
- 21879346
- 09159029
-
- NDL書誌ID
- 025109121
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可