書誌事項
- タイトル別名
-
- Culture Behind "Clam Up Behavior" among Donors Who Received Living Liver-Transplantation at a Hospital in Japan
- ニホン ノ イチ イリョウ キカン デ セイタイ カン イショク ドナー オ タイケン シタ ヒトビト ノ 「 クチ オ トザス コウドウ 」 ノ ハイケイ ニ アル ブンカ
この論文をさがす
抄録
日本の一医療機関で生体肝移植ドナーを体験した人々の『口を閉ざす行動』を背景にある文化を明らかにする。ドナー経験者10名とレシピエント3名に対して,半構成的面接で調査し,Geertzの解釈人類学をもとに分析した。「家族を助ける崇高な存在としてのドナー像の再生産」のために,〈家族の“美しい物語”のなかでドナー役割をとり続ける苦悩〉をし,〈「家族全体を救う存在としてのドナー」になる演出〉をしながら,〈「移植」と「家」で区別される秘密の開示の有無〉の選択をしていた。<br> また,「移植医療で置き去りにされるドナー」として,〈当事者不在のドナーの安全神話〉〈「自発的意思」という権力装置〉〈肝臓を提供することだけを要求する医師〉,そして〈生体肝移植ドナーに対する世間の無理解〉によって口を閉ざすことを強いられていた。この研究から,医療者はドナーの体験に対して真摯に耳を傾けるケアを行う必要がある,という示唆を得た。
収録刊行物
-
- 日本看護研究学会雑誌
-
日本看護研究学会雑誌 35 (5), 5_13-5_24, 2012
一般社団法人 日本看護研究学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205740978560
-
- NII論文ID
- 40019572302
- 130005133598
-
- NII書誌ID
- AN00330079
-
- ISSN
- 02859262
- 21896100
- 21883599
-
- NDL書誌ID
- 024250572
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可