中規模施設における臨床検査技師の病棟配置による効果について
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of a medical technologist’s presence in a ward in medium-scale facilities
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説明
<p>臨床検査は患者の病態把握・診断・治療のために行われるものであり,その業務を担う臨床検査技師は医師・看護師やその他の医療職と連携し,患者により近いところで専門的能力を発揮することが求められている。その状況を踏まえて,日本臨床衛生検査技師会(以下,日臨技)より協力依頼を受けた病棟における検査関連業務の実検証を行い,病棟へ臨床検査技師を配置した場合における効果を検討した。本検証にあたり検査部門内でのスタッフへの説明を行い同意を得たのち,日臨技役員とともに施設長・総看護部長・事務長へ説明し,承認を得た。調査の病棟,業務量実態調査対象者,業務内容の選定を経て,実検証事前トレーニングの後,業務量実態調査およびアンケート調査を行った。病棟における臨床検査技師の業務内容としては,「患者情報管理」で1日の業務全体の約2割を占め平均68.0分,次いで,「検体採取(採血業務を含む)」で平均54.2分となった。すべての業務を累積した時間は,5時間11.9分となった。アンケート結果より,実検証の前後で検査関連業務に対する看護師の負担感は,大きく解消される結果となった。また臨床検査技師に期待する病棟業務は,心電図測定,採血業務が最も多く,次いで各検査の説明と血糖測定が多かった。患者からは検査に関する何らかの説明を望んでいることが判った。専門性をもって臨床検査技師が病棟業務を行うことで,医療ニーズに貢献できると推察される。</p>
収録刊行物
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- 医学検査
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医学検査 66 (4), 348-356, 2017
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205741068800
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- NII論文ID
- 130005873417
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- ISSN
- 21885346
- 09158669
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可