幼稚園児のかな文字の読みと自分の名前の読みとの関連

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書誌事項

タイトル別名
  • The Relationships between Nursery School Children's Acquisition of Japanese Syllabary and Ability to Read Names.

抄録

本研究では, 幼児における自分の名前および友だちの名前とかな文字の読みの獲得の関係を調べた。60人の3・4歳児が, 自分の名前, クラスの友だちの名前, およびかな文字の読みを, 8カ月の間隔を開けて縦断的に2回テストされた。その結果, 名前の読みとかなの読みの獲得の関係には個人差があり, 以下の3つの特徴的なタイプがあることが見いだされた。第1に, 個々のかな文宇は読めても, 読めるかなからなる自分の名前が読めない子どもがわずかにいた。第2に, 名前を構成するかな文宇をすべては読めなくても, 自分の名前は読める子どもがいた。第3に, 自分の名前を姓から続けて読み, しかも友だちの名前についてはそうしない子どもがいた。このタイプは, 個々のかな文字の読みを獲得する以前に, 自分の名前を自分を指す一まとまりの記号として同定することを学んだと思われる。

収録刊行物

  • 発達心理学研究

    発達心理学研究 3 (1), 33-42, 1992

    一般社団法人 日本発達心理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205741807872
  • NII論文ID
    110003162181
  • DOI
    10.11201/jjdp.3.33
  • ISSN
    21879346
    09159029
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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