幼児をもつ共働き夫婦の育児における協同とそれにかかわる要因 : 育児の計画における連携・調整と育児行動の分担に着目して

書誌事項

タイトル別名
  • Determinants of Co-Parenting in Dual-Earner Couples with 3- to 6-Year Old Children : Child Care Coordination, Sharing and Planning
  • ヨウジ オ モツ トモバタラキ フウフ ノ イクジ ニ オケル キョウドウ ト ソレニ カカワル ヨウイン イクジ ノ ケイカク ニ オケル レンケイ チョウセイ ト イクジ コウドウ ノ ブンタン ニ チャクモク シテ

この論文をさがす

説明

本研究の目的は,育児における夫婦間の協力に着目し,協同育児としてそれにかかわる要因を明らかにすることである。具体的には,幼児をもつ共働き夫婦185組を対象に質問紙調査を実施し,パス解析を行った。その結果,夫は,「配偶者からの育児の相談や調整の期待」を感じとって,「相互理解・調整」や「遊び相手の分担の衡平さ」,「世話の分担の衡平さ」が促進されること,それと同時に,「積極的・肯定的な親役割意識」や育児にかかわることに対する理解・支援が得られる「仕事環境」であるという認識も重要であることが示された。また,妻は,夫同様に,「配偶者からの育児の相談や調整の期待」や「育児による負担・制約の少なさ」を感じることで,「相互理解・調整」や「遊び相手の分担の衡平さ」,「世話の分担の衡平さ」が促進された。さらに育児の責任にかかわる「相互理解・調整」には,「積極的・肯定的な親役割意識」が反映されること,育児にかかわることに対する職場からの理解・支援が得られ,育児と仕事を両立し易い「仕事環境」であると感じていることも重要であることが示された。

収録刊行物

  • 発達心理学研究

    発達心理学研究 20 (4), 382-392, 2009

    一般社団法人 日本発達心理学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ