治験説明に対する被験者の理解度

  • 安藤 幸子
    名古屋大学医学部附属病院臨床治験管理センター
  • 安藤 詳子
    名古屋大学医学部保健学科看護学専攻
  • 加藤 経子
    名古屋大学医学部附属病院臨床治験管理センター

書誌事項

タイトル別名
  • Level of Subject Understanding of Information in a Clinical Trial
  • チケンセツメイ ニ タイスル ヒケンシャ ノ リカイド

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説明

本研究の目的は,治験説明に対する被験者の理解度を調べ,治験コーディネーター (CRC) の役割を明らかにすることである。 治験の被験者105名を対象に質問紙調査を実施し,回答した88名 (回収率:83.8%) についてχ検定とMann-Whitney U-検定法を用いて分析した。 被験者は治験説明を概ね理解していたが,「治験薬の副作用」,「治験薬の特徴と効果」,「健康被害の補償」 の理解度が他に比べて低く,これらは被験者の参加満足度と関連があり (p<.05),その点の説明を強化する必要があると考えられた。 「プライバシーの保護」 の理解度は,治験イメージが悪く (p<.05),予備知識が無い (p<.05) 場合,低かった点に注意して配慮する必要がある。 「治験のスケジュール」 の理解度と総合理解度は,治験参加満足度とそれぞれ関連したことから (p<.05),被験者が具体的に見通しをもてるように,CRCは総合的かつ十分に説明する必要がある。

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参考文献 (20)*注記

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