カセット印字機を使用した2次元コードの認識について―Micro QR CodeとData Matrix ECC200の比較検討―

  • 佐藤 浩司
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 原 稔晶
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 加藤 克幸
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 鈴木 利明
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 松本 祐之
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 松下 正
    名古屋大学医学部附属病院検査部 名古屋大学医学部附属病院輸血部
  • 下山 芳江
    名古屋大学医学部附属病院病理部

書誌事項

タイトル別名
  • Recognition of the 2D code printed by a cassette printer: Comparison between Micro QR Code and Data Matrix ECC200

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説明

当院では病理システムを新規構築するにあたり,Micro QR Codeを用いた2次元コード運用が可能なカセット印字機の新規導入を行ったが,印字されたMicro QR Codeのパラフィン包埋後の認識率が低いことを経験した。そこで今回我々は,カセット上の印字部分のレイアウトを再構築し,同一の条件下でMicro QR Code(Micro QR)と別の規格であるData Matrix ECC200(Data Matrix)の認識の違いを検討した。その結果Micro QR(実業務における検討対象522件中14件)と比較し,Data Matrix(同566件中1件)では読み取り速度が早く認識率においても良好な結果が得られた。読み取りに問題があった2次元コードの印字面を観察すると,Micro QRではそのほとんどに切り出しシンボルの傷や欠損が認められ,2次元コードにおいて重要な位置検出パターンが明瞭に印字されることが読み取り速度や認識に大きく関与することが推察された。以上より,パラフィン包埋後のカセットに印字する方法として,Data Matrixは位置検出パターンを正確に保持することで,Micro QRと比べて優れた読み取りスピードと認識率の向上が得られると考えられる。

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 64 (1), 104-109, 2015

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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