明暗サイクル逆転が母胎に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of Reversed Light-Dark Cycle on Pregnant Mice and their Fetuses
  • メイアン サイクル ギャクテン ガ ボタイ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

1日毎の明暗サイクルの変化が妊娠中の母体および胎仔に与える影響について比較検討するために,8週齢の ICR 系妊娠雌マウスを用いて実験を行った。<br>  実験動物は通常の明暗サイクル(明 9:00~21:00,暗 21:00~9:00)で飼育するコントロール群(C),通常サイクルと逆転サイクル(明 21:00~9:00,暗 9:00~21:00)を1日毎に交互に繰り返すシフト群(S),通常サイクルで1週間飼育し,その後の1週間のみシフトサイクルで飼育するコントロール-シフト群(CS),およびシフトサイクルで1週間飼育し,その後,通常サイクルに戻して飼育するシフト-コントロール群(SC)の4群に分けて実験を行った。<br>  S 群の母体重は C 群のそれより実験開始後1週目には減少傾向を認めた。 S 群の胎仔重量も C 群のそれより1週目に有意な減少を認めた。 CS や SC 群の場合もシフトサイクルの1週間後に胎仔重量の減少を認めた。 SC 群に関しては,通常サイクルに戻しても体重あたりの胎仔の体重はコントロールに比べ抑制傾向が認められ,胎仔重量の完全な回復は認められなかった。<br>  以上の結果は,明暗サイクルの変化はどの時期でも胎仔の成長抑制をもたらし,明暗サイクルの変化がストレスとなっていることを示唆している。

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参考文献 (21)*注記

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