施設入所認知症高齢者にみられるBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)ケアのための新たな概念の構築:問題行動パラダイムを越えて

書誌事項

タイトル別名
  • Constructing of the New Concept of BPSD Caring for People with Dementia Living in Facilities; Beyond the Paradigm which BPSD is the Problematic Behavior
  • シセツ ニュウショ ニンチショウ コウレイシャ 二 ミラレル BPSD behavioral and psychological symptoms of dementia ケア ノ タメノ アラタナ ガイネン ノ コウチク モンダイ コウドウ パラダイム ヲ コエテ
  • シセツ ニュウショ ニンチショウ コウレイシャ ニ ミラレル BPSD behavioral and psychological symptoms of dementia ケア ノ タメノ アラタナ ガイネン ノ コウチク モンダイ コウドウ パラダイム オ コエテ

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説明

BPSDは問題行動と捉えられてきた。本研究では複数の認知症高齢者の入所する施設ケアスタッフの中にケアがうまくいっているという感覚や見方,対応の中に洗練されたものや有効なものがあると仮定し,ケアスタッフにおけるBPSDの捉え方とBPSDの転帰について理論化を試みた。その結果,BPSDは『心と身体の安寧を脅かす』,『居場所の安寧を脅かす』という2つとそれらの重なる概念として捉えることが可能で,施設では安寧が脅かされる抑制や不安などBPSD自体が〈触媒〉となって〈BPSDの共鳴〉が起こると説明された。BPSDの望ましい転帰は『認知症高齢者および周囲の人が安寧に施設生活を送ることができる』,『BPSDが最小限となり混乱が収束する』という2つから構成されていた。安寧を鍵概念とする本研究の視点は認知症高齢者の人権やノーマライゼーションに配慮したケアの発展に有益だと考えられる。

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参考文献 (23)*注記

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