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- 大地 陸男
- 順天堂大学医学部生理学第二講座
書誌事項
- タイトル別名
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- Ionic mechanisms of cardiac action potential, pacemaker potential and QT prolongation
説明
心筋の各種イオンチャネルについては, 機能はパッチクランプ法で, 構造は分子生物学的方法で研究されている. 各チャネルの活動電位やペースメーカー電位形成における役割はほぼ明らかになった. ペースメーカー電位の発生には, 速い電位依存性Kチャネルの脱活性化による減少, Naを透過させるIf電流の過分極による活性化, T型Caチャネルの活性化などが寄与する. 自律神経はIf, L型Caやアセチルコリン感受性Kチャネルに作用して心拍頻度を調節する. 心室筋の活動電位の延長はQT延長として認められ, 心室性不整脈の原因となる. 遺伝的なNaチャネルおよびKチャネルの異常によるQT延長症候群が発見された. 一個の心筋細胞には, Kチャネルが代表的であるが, 多種のチャネルがある. チャネルおよび構成細胞の異種性heterogene-ityが研究の進展と共に益々明らかになりつつあるが, その機能的意味の解明は今後の課題である.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 42 (4), 429-438, 1997
順天堂医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205743773696
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- NII論文ID
- 130004711474
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可