複視を9方向で解消するための検査と技法
書誌事項
- タイトル別名
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- The Examinations and Methods for Eliminating Diplopia in All Gaze Directions
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説明
<p>複視に対する光学的治療としてプリズム治療が行われている.プリズムは正面視および下方視での複視の消失を図ることを目的としているが,当院では全視方向での複視の消失を目指し,プリズムに加え0\_h.\/1遮閉膜(Ryser Optik社製)を用いた不完全部分遮閉によって対応している.その方法としてS-Sメソッド(step1,step2,step3の3段階)を採用している.step1では通常の組み込みプリズムや膜プリズムにより第1眼位の複視を消失させる.しかし麻痺性斜視の場合第2,第3眼位で複視が残ることがあり,その場合はstep2に進み複視が残る領域に対し眼鏡レンズを部分的に遮閉することで対応する.それでも複視が残存する場合はstep3として,レンズの瞳孔中心付近に遮閉膜を貼る.この場合片眼の中心視力は犠牲になるが,完全遮蔽に比べ周辺視野の確保により歩行が安定し日常生活に改善がみられた.以上のS-Sメソッドにより複視の消失と日常生活の改善が認められたので,本法について具体的にその手順と方法を紹介する.</p>
収録刊行物
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- 神経眼科
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神経眼科 33 (3), 276-282, 2016
日本神経眼科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205744390016
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- NII論文ID
- 130005267083
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- ISSN
- 21882002
- 02897024
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可