書誌事項
- タイトル別名
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- Sigmoidcolocystoplasty for the patients with spina bifida
- -Clinical analysis of 40 children-
- - (I) 特に排尿障害改善への有効性について-
抄録
二分脊椎の神経因性膀胱による低容量・低コンプライアンス膀胱に加え, 膀胱尿管逆流現象 (VUR) 合併症例や尿失禁を主訴とする小児症例に対し, S状結腸利用膀胱拡大術を40例に施行し, 比較的良好な結果を得たので文献的考察を加え報告した. 神経因性膀胱の原疾患は, 脊髄髄膜瘤術後40例で, 手術時年齢3-15歳 (平均10歳4カ月), 性別は男性23例女性17例であった. 手術により排尿障害に対して, 尿失禁改善89%・尿意出現67%・自排尿改善85%を認めた. VUR合併症例 (23例41尿管) では全例にVURの消失を認めた. 膀胱尿道内圧検査では, 膀胱容量およびコンプライアンスが術後, 有意に増加し, 尿失禁改善症例では術前の最大尿道圧が高く (49±19cmH20), 術後の膀胱容量が大きいことを認めた. 術後合併症は, 尿管吻合部狭窄2例2尿管・膀胱結石4例・腸閉塞1例を認めた. 本手術は最も憂慮すべき発癌の問題を残しているが, 現段階ではほぼ満足できる手術成績であり, 本症小児例の神経因性膀胱の排尿障害に対し, 非常に有効な外科治療と考える.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 40 (2), 210-220, 1994
順天堂医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205745442816
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- NII論文ID
- 130004711393
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可